血栓を防ぎながら、血液の濃度を保つ
先ほど、紹介した白血球の接着もそうですが、血液の流れやすさは血管の状態ばかりではなく、血液の性状にも左右されています。いくら血管が広がっていても、血液の状態がドロドロしていれば血液はスムーズに流れることが難しくなる、ということです。
イチョウ葉に含まれる特長成分テルペンラクトンは、血小板に働きかけて血液の性状を守る物質です。血小板とは止血の役割を担っている血液中の成分。活性酸素やウイルスなどの刺激で血管が傷つくと放出されるPAF(血小板活性化因子)と呼ばれる物質により活性化され、お互いにくっつき固まりあうことによって、出血を止めています。ところが、このPAFが必要以上に働くと、過剰に反応した血小板が血栓を作り出し、血流を悪くする原因になっていしまうのです。さらに、PAFには血液中の水分を血管の外へと染み出させる働きがあります。こちらもまた過剰に働きすぎると血液中の水分がかえkって少なくなり、血液の粘度が高まるため血流を悪化させてしまう危険があります。テルペンラクトンは、このPAFの働きを抑えることで血液の性状を保ち、血流の手助けをします。
また、同じような働きをもつ物質としてあげられるのが納豆に含まれるナットウキナーゼです。この成分も血小板の凝集を抑え、血栓を溶かす作用を持っています。