小腸

 体の中にあるのは知っているけれど、胃や大腸と違って一体何をしているの? 
それが小腸のイメージかもしれません。でも実は、口にした食べものの最終的な消化と栄養素の吸収を行う重要な場所。ここが働かなければ、エネルギーを取り込むことができないため、人の生命を左右するといっても過言ではない重要な器官なのです。
 口から入った食べ物は、まず胃である程度消化されたあと、蠕動運動と呼ばれる収縮活動によって十二指腸・空腸・回腸から成る小腸へと移動。約6mという長い距離を通るうちに酵素によって最小単位に分解され、栄養素として吸収されます。ここで、消化・吸収されなかったものは大腸へと運ばれ、残りカスは便となって排出されます。
 つまり、小腸で吸収されなければ、食べものは栄養素として利用されないまま体の外へと出されてしまうことに。そこで、体としてはできるだけ多くの栄養素を吸収するために、小腸に様々な工夫を施しています。まずは、その形。小腸の内壁は、絨毛と呼ばれる細かい特記でおおわれ、さらにその絨毛には微絨毛という細かな凹凸がブラシの毛のように並んでいます。この表面積は合計するとなんと200?。テニスコート1面分にもなります。さらに、動きにも一工夫。部分的にのびたり縮んだりを繰り返すことで、その壁に食べものをしっかりと密着させ、栄養素を見逃さないようにしています。

 たくさん食べても、吸収する量を調整できればいいのにと思うかもしれません。しかし小腸の働きは、脳の指令とは関係なく、体内に食べものが入ることで、自動的に行っているもの。消化・吸収を抑えたくても、残念ながら意識的にコントロールすることはできないのです。
 しかし、食物繊維などは糖や脂肪の吸収を妨げる成分として知られています。最近ではギムネマ、桑の葉なども注目されています。もちろん、食べ過ぎによる肥満を防ぐには栄養バランスや量を考えた食事をすることが先決。その飢えで、糖や脂肪など取りすぎたくない栄養素の吸収を妨げる成分を利用して象徴の働きをコントロールし、肥満や生活習慣病の予防に役立てましょう。

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