神経伝達物質

　脳細胞のうち、情報の伝達・処理・記憶などに直接関わっているのが神経細胞ニューロン。一つ一つのニューロンは他のニューロンと様々な形で接合し、脳内に複雑なネットワークを築き上げています。その接合部がシナプスで、脳がなんらかの刺激を受け取ると、シナプス間に神経伝達物質と呼ばれる小さな分子が放出。この種類や量を買えることで、脳は刺激を適宜適切な情報に書こうして、脳内ネットワークに行き交わしています。

　心地よかったり、不安だったり、そんな気分や感情をコントロールするのも、神経伝達物質の働きによるもの。起こったときに放出されるノルアドレナリン、恐怖や不安を感じたときのアドレナリン、うれしいときや楽しいときのドーパミンなどがよく知られる存在ですが、それらは神経伝達物質でも興奮性に類するもので、対になる抑制性の神経伝達物質については、一般的にはあまり知られていません。感情的になりすぎるのを、理性的であるようにゆり戻し、平常心を保つ。脳に情報伝達をスムーズにし、脳がいつもの実力を発揮するには、感情と理性、つまり放出される興奮性と抑制性の神経伝達物質のバランスがとれている必要があるのです。

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