老化は気から

 寝たきりなどにならずに、元気に100歳を迎えた方を対象にした研究データがあります。健康長寿な方々に共通する特別な食べものや生活習慣、健康法がみつかったのでしょうか。答えはNO。食生活や生活習慣に共通した傾向はありませんでした。ただし、弱点のない老化をしていた点は共通していました。極端な高血圧や極端な高血糖といった健康上の大きな問題点がないまま年齢を重ねていたのです。
 最高の健康状態をめざすには、弱点をなくすことが必要。そのためにも、まずは弱点を知ることからはじめましょう。一般的な健康診断でも血圧や血糖値、コレステロール値などをチェックし、弱点を知ることは可能ですが、さらに細かな検査で自分の体内年齢を知ることもできます。
 日本抗加齢医学会が薦めるドックでは骨、筋肉、血管、神経、ホルモンの5つのカテゴリーにおいて、それぞれ暦年齢どおりの正常な加齢をしているのかどうかを調べることがでいます。例えば、暦年齢40歳の人が筋年齢は年齢相応、骨年齢は30代、血管年齢は50代前半、神経年齢は年齢相応、ホルモン年齢は年齢相応という結果が出たら、この人の弱点は血管年齢であることがわかります。そうしたら、必要に応じて医師の指示を仰ぎ、糖、コレステロール、血圧、喫煙、活性酸素などの関与因子を取り除くなど、これ以上老化しないようにするのです。
 健康診断の数値にも問題はないし、体調もいいという人も、油断は禁物。活性酸素や大気汚染、そしてストレスなど、現代社会には老化を進める要因があふれています。毒素を排出するために水をたくさん飲む、インナーマッスル(内側の筋肉)を鍛える、偏食を避ける・・・・日々の生活の中でエイジングケアを実践することで最高の健康状態を実現してください。

体内年齢の判定基準と関与因子
(一般的なアンチエイジングドックにおける体内年齢の判定基準と関与因子)
*骨年齢
 骨密度、骨格の状態(ゆがみなどの有無)などから判定する
 これまでの食のバランス、運動習慣など