関節の不調

 
 私たちにとっても大切な関節ですが、関節の不調に悩む人は少なくありません。
 関節の代表的な疾患である「変形性ひざ関節症」に悩む人の数は、全国で1000万人ともいわれます。特に中高年になると手足の関節の痛みが多くみられ、厚生労働省の平成16年国民生活基礎調査によれば、手足の関節の痛みを訴える人は、45歳を境に大きく増えることがわかっています。また、入院はしていないが体に不調がある55から64歳の人が訴える自覚症状として「肩こり」「腰痛」に続く3位に「手足の関節の痛み」」が入っています。
 変形性ひざ関節症は、ある日突然、激しい痛みが起きるわけではありません。最初は、朝、起きたときや歩き始めに関節のこわばりを感じる程度で、だんだんに痛みや関節がうごきにくくなるといった症状が悪化していきます。

 どのような人が関節の不調を起こしやすいのでしょうか。
 遺伝や体質もありますが、それ以外では、まず、男性よりも女性は3−4倍、変形性ひざ関節症になりやすいといわれます。女性ホルモンが軟骨の新陳代謝に関わるといわれていること、筋肉が少ないために関節にかかる負担が大きいことなどが理由と考えられています。
 肥満も大きな要因です。重い体重を支えようとすれば、当然ひざに大きな負担がかかってきます。さらに、最近の研究では、脂肪を代謝する酵素に関わる遺伝子が、関節の痛みに関係しているという説もあります。

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