沖縄と長野

  
 世界有数の長寿国・日本。平均寿命は順調に伸びており、2006年にWHO加盟国で行われた調査でも、男女とも世界一という結果が出ています。
 しかし、寿命が延びる一方で、寝たきりなど健康に問題を抱えた高齢者の数も増えています。いかに健康に年齢を重ねるかが大切です。
 長寿国・日本の中で地域差があるのも事実。注目したいのが、古くから長寿で知られる沖縄県と、近年、平均寿命の伸びが目立つ長野県。

 100歳以上の高齢者、いわゆる百寿者が最も多いのは、沖縄県。34年連続全国トップと、古くから長寿の地域であることがわかります。
 また、沖縄県は3大生活習慣病による死亡率が低いことでも知られています。
 しかし、不動と思われた長寿の座が、危うくなっています。女性は全国トップの座をキープしていますが、男性は徐々に伸びが鈍り、2000年に一気に26位にダウンしてしまったのです。これが26ショックです。
 がんと脳血管疾患による死亡率の低さも、女性は5位以内にランクインしており、平均寿命も伸びています。一方男性はいずれも5位以内に入っていますが、平均寿命では順位を大幅にさげてしまいました。沖縄=長寿は過去のものになってしまうのでしょうか。

 沖縄の健康長寿を支えてきたのは、温暖な気候風土に加え、食生活が大きいとされます。沖縄の伝統料理では、ゴーヤやヘチマなどの島野菜や長命草やヨモギなどの薬草、昆布、モズクなどの海藻が多く使われてきました。塩分の摂取量が少ないというのも特徴でした。
 ところが、戦後のアメリカ占領下で食の欧米化が急速に進みました。
 たとえば、ゆでこぼして脂肪分を除いた豚肉にかわって、高カロリー・高塩分のポーク缶やハンバーグが、戦後世代に好まれるようになりました。チャンプルーに脂質も塩分も多い缶詰を使うのが主流に。消費量日本一だった昆布も、昔ほどは使われなくなりました。
 また、運動不足も問題です。車社会の翁wあでは、少しの距離でも車に頼ることが珍しくありません。食生活の変化もあいまって肥満が進み、2006年2月の生活習慣病予防検診データによれば、肥満者の割合が男性46%、女性26%と、ともに全国ワースト1になってしまいました。
 26ショックを機に、健康長寿を取り戻すため伝統的な沖縄の食を見直そうという声が高まっています。

 一方、平均寿命の伸びが目立つ長野県の躍進の理由も食だと言われます。
 長野県は、平均寿命が男性は1位、女性も3位。3大生活習慣病による死亡率の低さでも、がんと心疾患で上位ランクインしています。また、一人あたりの老人医療費が2歩日少ないといいますから、まさに健康長寿といえます。
 しかし、長野県は1960年代まで、脳卒中による死亡率が全国トップでした。野沢菜の漬物に醤油をかけたり、塩辛い味噌汁を好むなど、塩分摂取量が全国平均を大きく上回っていました。そのため、食生活改善推進協議会が発足。自治体ぐるみで減塩始動に取り組みました。その結果、塩分摂取量は減少し、脳卒中による死亡率も低下したのです。
 さらに、地元の特産品や、おやきやそばなどの郷土料理の健康への効果を見直す動きも活発化。エノキタケ、シメジ、ナメコなどのキノコ、レタス、パセリ、野沢菜などの野菜、観点の生産量が日本一ですが、いずれも健康食として注目の食材です。

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