カロリーオーバーをブロック

 約30年前からの日本人の摂取エネルギーの推移をみると、総エネルギーはゆるやかに低下しています。しかし、摂取エネルギーに占める脂質の割合は、増加の一途をたどっています。
 食事に含まれている栄養素のうち、エネルギー源となるのは糖質、脂質、タンパク質の三大栄養素です。糖質とタンパク質は1gあたり4キロカロリーですが、脂質は9キロカロリーと高エネルギー。脂質をたっぷり含んだごちそうを食べすぎると、簡単にカロリーオーバーになってしまいます。
 体脂肪をため込まないためには、カロリーの高い脂身つきの肉や、揚げ物などの脂質の多い料理、糖質でも吸収の早い砂糖をふんだんに使ったデザートは控えるなど、栄養の摂り方を工夫したいものです。
 とはいえ、甘いものや脂っこいものが好きな人にとって、糖質と脂質を控えるのはなかなか困難。食事会などで、出された料理を自分だけ控えるのがむずかしい場合も多いでしょう。
 こういうときには、糖質や脂質の吸収を妨げる機能成分を摂って、体脂肪をため込まないという手もあります。
 食事で摂った糖質や脂質は、体内でブドウ糖脂肪酸に分解されてから吸収されます。この分解を途中でやめてしまえば、吸収をコントロールすることが可能です。また、小腸のブドウ糖を吸収する穴をふさいでも、吸収をブロックすることができます。
 糖質や脂質の分解・吸収を阻害する機能成分を上手に利用して、体脂肪をため込まない体にリセットしましょう。

インゲン豆エキス

 ごはんやパンなどの主食に含まれている糖質の大半は、ブドウ糖がいくつもつながったでんぷんです。食事ででんぷんをとると、でんぷん分解酵素αーアミラーゼの働きで、より小さい糖に分解・吸収されます。インゲン豆から抽出されたエキスは、この酵素の働きをブロック。でんぷんが吸収されやすい形の糖に分解されるのを防ぐため、食後の血糖値の急激な上昇を抑制する効果が、臨床試験からも確かめられています。

桑の葉

 食事でとった糖質は、分解されてより小さな糖に形を変えます。αグルコシダーゼという酵素の働きで、最終的にブドウ糖に分解されると体内に吸収されます。桑の葉に含まれているDNJという成分には、この酵素の働きを阻害する作用があり、結果として糖質の吸収がゆるやかになります。

クローブ

 インドネシア原産のクローブは、スパイスとして昔から利用されているハーブです。食事に含まれている脂質は、消化酵素リパーゼの働きで脂肪酸などに分解されてから、体内に吸収されます。クローブには、この酵素の働きを妨げる作用があります。脂質は分解されなければ、体内に吸収することができません。分解されなかった脂質は、腸管をそのまま素通りして、体外に排泄されてしまいます。

キトサン

 キトサンは、かにやえびの殻を原料につくられる、動物性の食物繊維です。食事と一緒にとると、脂質の吸収がゆるやかになるので、ダイエット効果が期待できます。殻の状態ではキトサンとして体に取り入れることができないので、サプリメントを利用するといいでしょう。

ギムネマ

 ギムネマは、インド原産の熱帯植物。ギムネマに含まれているギムネマ酸という成分には、小腸内のブドウ糖を吸収する穴をふさいで、糖質の吸収を妨げる働きがあります。これによって、食後の急激な血糖値の上昇を抑制します。さらに最近の研究では、脂質の吸収を抑制する可能性があることもわかってきました。また、ギムネマとキトサンを組み合わせると、脂質吸収の抑制作用が相乗効果で高まることも確認されています。

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