エキナセア

 
 エキナセアは、真夏から初秋にかけて可憐なピンクの花を咲かせるキク科の多年草です。世界中で使われているとても知名度の高いハーブで、特に原産国のアメリカなどでは、子供が風邪をひくと、まずはエキナセアを飲ませるといわれるほど。
 薬用に用いられてきた歴史は古く、ネイティブアメリカンの間では、ヘビにかまれたときの解毒、痛み止め、やけど、皮膚の炎症、発熱の治療などの万能薬として役立てられてきました。
 近代に入ると、ハーブ大国のドイツが中心となって研究が進み、エキナセアの有効性が化学的に確認され、医薬品として認可されました。ドイツでは、風邪および呼吸器系の慢性的な感染症の治療に用いられています。

 薬用として認められている3種類のエキナセアのうち、もっとも研究が進んでいるのがエキナセア・プルプレアという品種です。代表的な有効成分のひとつとして「多糖類」が確認されていますが、その作用は「免疫増強」。風邪やインフルエンザに真っ先にかかってしまう人と、何年も風邪知らずという人がいますが、ここで大きく関係するのが免疫力です。ドイツで108人を対象に、エキナセアのエキス4mlを一日おきに8週間飲みつづけた人と、飲まなかった人を比較した実験を行ったところ、飲んだ人のほうが36%も風邪をひきにくくなり、症状が緩和されたという結果が報告されています。
 免疫は、風邪の菌やウイルスだけにとどまらず、さまざまな有害物質に対する防御反応にかかわっています。感染に負けない抵抗力をつけ、健康を維持するためにも、エキナセアを日常的に取り入れることがおおいに有効と考えられているのです。

 エキナセア(Echinacea)の名前は、花の中心にあるトゲトゲの円錐状の部分がウニに似ていることから、ギリシャ語のechinos(ウニ)とechinate(トゲトゲした)などに由来しています。
 もっとも古く薬用に利用したのは北アメリカのネイティブアメリカンたちともいわれ、あらゆる治療に用いられてきました。古来、さまざまな病気は悪魔が運んでくるものと考えられ、彼らにとってエキナセアは、その災いを撃退するパワーをもつ神からの恵みだったのです。

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