グルタチオン
黒色メラニンも肌色メラニンも、同じメラノサイトの中で作られています。では、黒色メラニンと肌色メラニンはどのようにして作り分けられているのでしょう。作り分けるカギはグルタチオンという物質が握っています。グルタチオンは抗酸化物質の一つで、私たちの体内に存在しています。
人間の体には紫外線などで発生する活性酸素に対抗して、細胞や組織をダメージから守るシステムが備わっています。それが、グルタチオンなどの抗酸化物質が合成されるという仕組みですが、グルタチオンはメラニンの生成をコントロールしているともいわれています。
つまり、メラノサイトの中にグルタチオンが多いと、色の薄い肌色メラニンがつくられ、グルタチオンが少ないと、色の濃い黒色メラニンがつくられます。黒色メラニンが多いほど、シミやくすみが目立つ肌になってしまうのです。
また、グルタチオンは加齢によっても低下します。紫外線のあたる皮膚とあたらない皮膚で、年齢によるグルタチオン量を比較した調査があります。
それによると、年齢を重ねるほどグルタチオン量は減少すること、また、紫外線にあたることの多い部位ほど減少することがわかっています。
