口のニオイ

 自分では気になりつつも、なかなか人には聞けない口臭。このにおいの原因はいったいなんでしょうか。
 私たちの体には、さまざまな細菌が棲んでいます。例えば、一般に善玉菌・悪玉菌などと呼ばれる腸内細菌という言葉はよく聞いたことがあるでしょう。腸だけでなく、皮膚や鼻腔、そして口腔にもすんでいることがわかっています。口の中に棲んでいる細菌は口腔常在菌と呼ばれ、その種類は300にものぼるといわれています。

 細菌と聞くと体に害を及ぼしそうなイメージを受けますが、口腔常在菌そのものは人の健康に影響を与えることはありません。しかし口臭に関しては、こうした細菌の活動がにおいを発生させるもとになっているといえます。

 細菌は生きていくために、人間が食べたものなどをエサにしています。それを分解する過程を発酵といいます。においはこの発酵の結果できた硫化物などの物質から発生しているのです。

 口の中に常在菌がまったくいない、という人はいません。ですから、口のにおいは多かれ少なかれ誰にでもあるのです。ただ、常在菌の数には個人差がありますし、食事の内容や唾液の量、虫歯の有無や口の中をいつもきれいにしているかどうかといったケアの状況などによって、口腔内の環境は人によってさまざま。そのため、口臭が強く感じられる人と、そうでない人がいるのです。

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